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浮音模様

即興という言葉に違和感がある。何かを説明しているようにも思えないのと、ある種のイメージがもうすでについてしまっている気がして、どうにも苦手に感じている。 それでも他に表す言葉がないので、即興というしかないのだけれど。

即興と言わず、自分のしていることを説明するのにどう表したらしっくりくるだろうと、うんと考えてみたら、浮音という言葉がおりてきた。 お香の煙を見ていて思いついた。煙はつかめそうでつかめない。どこにいったかわからなくなる。徐々に薄くなって消えていく。音は見えない。でも響きとして聞こえたものはすこしずつ消えてやがて聞こえなくなる。浮かんで消える音がもし見えたなら、「あの音の模様が」なんてことになるのかもしれない。


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