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お箏のはなし

イギリスのその大学のガムランの部屋の隅に箏が包まれて立てかけられていた。 (壁にはインドの楽器がずらりと並んでいる。) 誰に聞かれたかは覚えていない、その時に「あれ弾けるんでしょう?」ときかれ て、「No」としか言えなかった。 弾き方も、どういう曲があるかも、本当になにも知らなかったのだ。その悔しさが忘 れられず、とうとう3年前から箏を習い始めた。 透き通るような音から、雑音とも思える音まで表現は非常に豊かだ。

日本人が大切にしてきた、音に対する美意識が凝縮されていると思った。 技術はまだまだ未熟でが、どうしても曲をつくりたくて、今回作っている。あたまに浮かんでくるイメージや風景が箏の音色と結びつきやすく、書いていてとても楽しい。

松澤さんは音に対する感覚が鋭く、箏から音色を引き出すこと以外に、その空間 との親和性を図ることができる演奏家。 部屋の隅々まで彼女の手によって音がコントロールされているかのような感覚に させてくれるし、それがとても心地よい。


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